
みなさん、”恐怖は人を支配する” という言葉をご存知でしょうか?。
私がここで言う『恐怖』とは、"恐ろしい物事" や、"お化け" ということだけでなく、むしろ疑心暗鬼になって
自分自身を追い込んでしまう事を指しています。
例としては以下のようなシチュエーションです。
- ここは「お化けが出る」と有名なんだよ。
- あれ?、玄関の鍵掛けたっけ?。
- お前の彼女、浮気してるかもよ。
- 今なら特別割引期間中で大変お得です。でも今日までなので購入はお早めに。
- 万が一のためにご主人様の生命保険の補償を手厚くしておくと安心ですよ。
過去の経験がこれらの言葉に拍車をかけて、どんどん悪い方向に考えてしまって、結局「絶対そうだ!」といった
決めつけのような結論に至ってしまいます。
ただし、これが全て悪い事とは思いません。その結論の通り、実際にそうである場合もありますので。
でも私が言いたいのは『根拠も乏しい、起こる可能性が低い事に関して過剰に心配をしてしまう事が問題ではないか』
ということです。
ここは「お化けが出る」と有名なんだよ
お化けは、周りのシチュエーション(夜、トンネル、廃墟、一人など)でどんどん気持ちが追い込まれていきます。
自分というよりは、うわさ話とその場の周りの雰囲気が一番の原因と言えるでしょう。
ただ、人の気持ちの弱さから、そのうわさ話と雰囲気に飲み込まれてしまうのも事実。
もし同じ場所でも、うわさ話なんて聞いてなかったら?、すごく明るかったら?、廃墟になる前の新築だったら?
と考えると、まったく怖い要素が見当たりませんよね。
人間は感情の生き物。”怖い状況” を過去の経験と紐づけ、「今の状況もそれと似ているからそうだ!」と
自分に暗示かけているのです。
「あれ?、玄関の鍵掛けたっけ?」
これ、心配性の人はあるあるだと思います。
家を出る時に鍵をかけるのは、毎日のルーティンですから、特別なこと(考え事、隣人と出くわして挨拶、時間に
追われている等)がなければ通常、無意識で鍵をかける動作をしているハズです。ただ、無意識ということは記憶にも
残りづらく、本当に鍵をかけたかどうか確証が持てないので、一度心配になってしまうと閉めてない気がしてくるもの。
結局家に戻ったものの、しっかり施錠されていた・・・なんてこと良くあります。
ただこの場合、開けっ放しは物騒ですから、自分で自分を追い込んでいるというよりは「念のため確認しておこう」
という気持ちに至った、と前向きに捉えるのが良いような気がしますね。
「お前の彼女、浮気してるかもよ」
若い頃は恋人を独り占めしたくて、ちょっとのズレも許せなかったりします。
そんな時に「お前の彼女、浮気してるかもよ」なんて言われたら、心配になってしょうがないですよね。
ちょっとした事で彼女を疑ってしまし、それが原因でフラれてしまう・・・。少なからずこんな経験をしている人、
多いのではないでしょうか。
若い頃の気持ちはお互いにフワフワしている所も多く、結婚して家族を持ち、お互い覚悟を決めて一緒にいる訳
ではありませんから、こんな儚い恋愛も当然なのかもしれません。
ただ、こう言った苦い経験も、その後の恋愛に生かされることは間違いないと思います。ですので、若い頃の恋愛は、
(人に迷惑をかけてはいけませんが)自分の気持ちに正直に、どんどん突き進むのが良いと、勝手ながら私は思います。
今なら特別割引期間中なので大変お得です。でも今日までなので購入はお早めに。
なんて言葉、よく耳にすると思います。

でもその特別割引期間、本当に今日まででしょうか?。
本当かどうか確かめようがないですが、多くの場合、そう言って購入者の気持ちをあおり、冷静に判断をする時間を
与えず、即決させるよう、誘導しているように思えてなりません。
人間は「最後の1つ」とか、「今日まで」という言葉に弱いです。
それは心理学的にも ”希少性”、”損失回避” という強烈な心理メカニズムが働くからです。
希少性の原理
人間は ”手に入りにくいほど価値が高い” と感じるようにできています。
- 「今日まで」=時間が希少
- 「最後の1個」=数量が希少
- 「期間限定」=機会が希少
希少になると、脳は価値を過大評価しやすくなるのです。
損失回避
行動経済学で有名な原理です。
人間は “得する喜びより、損する痛みのほうが2倍強く感じる” そうです。
つまり、「今買わないと損するかも」とか「このチャンスを逃したら後悔するかも」と感じてしまい、
購買行動を強く後押ししてしまうのです。
決断疲れを避けたい心理
人間は決断するたびに脳のエネルギーを消費するようで、「今日まで」と言われると…
- 考えるのが面倒
- 迷う時間がない
- とりあえず買っておこう
という “思考の省エネモード” に入るため、購入に至ってしまう場合も多いようです。
つまり、このように何かを購入する場合も、人は ”恐怖” に支配されてしまうのです。
- 逃す恐怖(最後の一つ、購入する最後のチャンス)
- 損する恐怖(こんな貴重なモノ、買わないと損をする)
- 後悔する恐怖(「あの時買っておけば良かった」なんて後悔したくない)
欲しいものは人それぞれですし、どんなモノであってもその人が本当に欲しいものならお金を出す価値は十分に
あると思います。
ですが、これらの "恐怖" に支配され、欲しくもないものを衝動的に購入していしまうのは避けたいですよね。
そんな時は一旦「これって元々本当に欲しいと思っていたモノだっけ」と、立ち止まって冷静に考え直すように
してみましょう。思った以上に無駄な買い物を減らせるのではないでしょうか?。
万が一のためにご主人様の生命保険の補償を手厚くしておくと安心ですよ

保険に関してもまた、"恐怖" によって巧みに勧誘されてしまいます。
そもそも、日本の医療制度は手厚いので、過剰な医療補償は無駄と言えるでしょう。
お金は無限ではありません、皆さんが汗水たらして稼いだお金を、見返り無く保険会社へ上納してしまって
いるかも知れません。
その理由は以下です。
- 国民皆保険制度により、誰でも医療費の自己負担は 1〜3割に抑えられている
- 高額療養費制度により、月の自己負担額には上限があり、年収370〜770万円の人なら約8.7万円程度が上限
つまり、入院して100万円かかっても、実際の自己負担は約9万円です。
それでも、これはあくまで医療保険の話です。
ご家族がいるなら生命保険は必要と考えます。
公的年金には遺族年金がありますが、例えば配偶者+子供2人の遺族がいる場合、もらえる遺族年金は
年額約133万4,900円(月額約11万1,000円)です。
もし配偶者が働いていたとしても、子供の成長を考えると、貯蓄額が数千万円ある場合でなければ、
大黒柱であるご主人が無くなった場合、生命保険で家族の将来に備えることは必要と思います。
医療保険、生命保険の役目
このように、医療保険は "これから生きて行く自分のため保険" 、生命保険は "残された遺族のための保険" という
ことになります。
よって、独身であれば生命保険は極論不要とも言えます。
ただし、どのような保険に入るのかは、当然、保険料を支払う皆さんのご判断によります。
どこまでが必要な補償で、どこからが過剰な補償なのか、ご家族で総合的に検討し判断しましょう。
「万が一働き盛りのご主人がガンになったら」とか「三大疾病に備えるために」とか、保険屋さんは言葉巧みに
契約を取ろうと必死に口説いてきますが、その保険にお世話になる人は僅かであるのも事実。
多くの人は健康のまま60歳を迎えて定年となります。
またいずれ子供達も自立して、親が養う必要がなくなり、生命保険は不要となります。
つまり掛け捨ての生命保険は、保険屋としてはより長く掛けてもらい少しでも自分達の利益が出るように60歳まで
勧めて来る場合もあると思いますが、子供達が独り立ちする年齢までで十分ということになります。
医療保険の内容、生命保険の補償額、また何歳までを満期とするかは、保険の総支払額に直結しますので、子供の
年齢や家庭収入、万が一の時にどれだけ保険で補えればOKなのか、生活を続けるために必要な金額を明確にし、
支出と補償のバランスを見極めて補償内容を決定することが重要です。
簡単ですが、医療保険、生命保険が必要になる方(状況)を以下にまとめました。
| 保険 | 必要になる方(状況) | 理由 |
| 医療保険 | 入院・手術で自己負担を抑えたい /先進医療に備えたい/自営業/貯蓄が少ない | 公的保険でカバーできない費用が多い |
| 生命保険 | 扶養家族あり/住宅ローンあり/自営業の借入 /貯蓄が少ない | 死亡時に遺族の生活費・教育費を守るため |
最後に
「恐怖は人を支配する」いかがだったでしょうか?。
今回はモノの購入や生命保険に関してボリュームが多くなってしまいましたが、これらは判断を間違えると生活に
与える影響が大きい、重要な事だと思います。
「一般的には "万が一" でも、その "万が一" の確率で起きてしまった人にしたら、"万が一" ではなく1/1、
つまりは100%です」・・・なんて保険屋さんが例に出して言いそうな言葉ですが、確かに間違いない事実では
ありますが、かといって、それに怯えて手厚過ぎる補償を組んでしまうのは、今を生きるために必要な生活を
犠牲にして支出を増やすことにもなります。
万が一の事を心配して不安に飲み込まれる前に、まずは自分達の生活に必要なお金を試算したり、買い物に関しても
”希少” というだけで無駄な買い物をしてしまっていないか等、自らの生活を客観的に見つめ直し、現状を把握して、
買い物や保険の補償内容を、冷静かつ効率的に判断できるよう備えることが重要ではないでしょうか?